面取り
面取り(めんとり)とは、素材の角を削り取り、角面や丸面などつける工法です。
面取りの種類
C面取り

45度で削り取る面取りです。Cは「Chamfer」の頭文字です。「C3」や「C5」といった表記がなされ、数字は削り取る幅(単位:mm)を表します。
R面取り

角を丸く加工する方法で、角に滑らかな曲線を持たせます。RはRoundの頭文字です。C面取りと比較して加工に時間がかかる傾向にあります。
糸面取り

糸のように極めて細い幅の面取りを行う加工です。幅は0.2~0.3mm程度になります。高精度な工具が必要とされます。
面取りの目的
安全性の向上
面取りは、鋭利な角やバリを削ることで、作業者や使用者が怪我をするリスクを減少させます。特に、金属や木材などの加工後に残る鋭利なエッジは、触れることで切り傷を引き起こす可能性があります。面取りを施すことでこれらの危険を取り除き、安全性を向上させることができます
応力集中の防止
角や尖った部分は、力が均等に分散されずに特定の点に集中することがあります。角を面取りすることによって、応力が均等に分散され、割れやひびの発生を防ぎ、部品の耐久性が向上します。
外観の印象変化
角を斜面にしたり丸みのある面にすることで、使用者に与える印象を変化させることができます。デザイン性においても面取りは重要な加工となっています。
接触トラブル防止
鋭利な角をもったままにしておくと、他製品と接触した際に傷や破損の原因となる可能性があります。面取りはこれらのリスクを軽減します。