カーボランダム

炭化ケイ素
炭化ケイ素

カーボランダムとは、炭素(C)とケイ素(Si)が結合した無機化合物である炭化ケイ素(SiC)の工業的商標名です。

歴史

1884年、E.G.アチソンは電気炉で粘土とコークスを加熱し、シリコンカーバイドの結晶合成に成功しました。1891年にアチソンはアメリカ合衆国ペンシルベニア州ポートヒューロンでCarborundum Companyを設立し、1893年2月28日にカーボランダムの製造方法で特許を取得しました。カーボランダムは初めての人造砥粒でした。
その後1897年には酸化アルミニウムからなる研磨材アランダムが開発されました。

用途

カーボランダムはそれまで高価で入手困難だった天然ダイヤモンド研磨に次ぐ第2の硬度を持ちつつ、人工的に量産できる点で革新的だったため、多くの用途に使われました。
しかし炭素が原料となっているため鉄鋼の加工には相性が悪く、非鉄金属の加工に向きます。