① 裁断(材料のカット)
工程 1まずは材料を商品の仕様に合わせて裁断します。サイズや形状の精度は、この工程でほぼ決まるため、仕上がりを左右する重要な工程です。
今回の現場レポートでは研磨のヤナセでおなじみの「柳瀬株式会社(以下、柳瀬)」を訪問しました。柳瀬の強みは、圧倒的な商品点数と「磨き」に特化した専門性。ビート取りから鏡面仕上げまで、研磨工程を軸にしたラインナップは非常に幅広く、カタログ掲載品は約12,000種類。金属加工の現場で生まれる多様な「こうしたい」「ここに合うものが欲しい」という声に、長年応え続けてきた結果といえます。本記事では、柳瀬の「研磨に特化して磨いてきた技術」と「自動化への取り組み」について迫ります。
柳瀬のものづくりの原点は、兵庫県丹波市の風土と産業にあります。丹波は寒さの厳しい気候も背景に、かつて綿栽培や織物業が地域の営みとして根づいてきた土地。柳瀬も織物業から歩みを始め、やがて道具づくりの現場で欠かせないバフ研磨の需要とともに、商品点数と技術を磨き上げてきました。
柳瀬株式会社は、国内の本社工場に加え、海外にベトナム工場を構え、国内・国外の両輪で製造体制を整えています。 今回は、その品質基準をつくり上げる中核として、本社工場のものづくりを見学しました。 本社工場の製造ラインは大きく2つに分かれています。一つは、作業者の手でひとつずつ仕立てる 「手作りライン」。 もう一つは、機械を導入し効率化を図る 「機械工ライン」 です。本記事では手作りラインの一部工程を紹介します。
工場では、各工程で定められた手順と確認を積み重ねながら商品を製造しています。それに加え、ミスやばらつきを防ぐための仕組みづくりも継続的に進められています。検査室では、製品の芯ブレを確認するために自動検知システムを導入。現在は、商品のセットやズレのある製品の抜き取りを人の手で行っていますが、将来的にはライン全体の機械化を進め、人の手を介さない自動検知体制の構築を目指しています。
また、改善活動は製造現場だけで完結しません。営業担当と業務担当が定期的に打合せを行い、現場やお客様から寄せられた声を共有。営業が直接伺った要望だけでなく、受発注や電話対応を通じて得た声も含め、製品やカタログへと反映させています。現場の声を拾い、形にし、次へとつなげる――。 丹波の地で育まれたものづくりの姿勢は、今もなお、研磨のヤナセとして進化を続けています。
工場見学では手作業の工程が多く、熟練作業者が現場のものづくりを支えている印象でした。こうした「手仕事」と両輪で進めているのが、研磨工程の自動化提案です。柳瀬ではFerRobotics社の代理店として、研磨工程の自動化に向けた製品提案と導入支援も行っています。
そう語るのは、大阪営業所の福吉所長。
研磨作業は、きつい・危険・汚いという性質があり、若い作業者が敬遠する理由になっています。たとえばトイレ部材の研磨では粉塵が多く、作業者の負担が大きくなりやすい工程の一つです。こうした現場課題に対し、FerRoboticsは4/1000秒の高速応答と追従性、そして圧力制御を強みに、安定した研磨を実現しやすい点が特長です。ACF-Kは国内販売実績が最も多く導入事例もあり、はじめての自動化検討でも選びやすい選択肢です。
さらにツールチェンジャーにより研磨材を切り替えられる型番も取り揃えており、工程の段取り替えの効率化にもつながります。ティーチングも行いやすく、複雑な形状でもポイントを押さえれば、圧力制御によって的確な研磨が可能になります。
お客様の声に耳を傾けてきた、柳瀬だからこそできるご提案――。柳瀬では営業所のワンフロアをFerRoboticsの実演会場としており、実機を見ながら現場に合わせた提案も行っています。FerRoboticsに関するお問い合わせは、菱和の各営業所までご相談ください。
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今回の工場見学にあわせて、柳瀬株式会社 取締役 製造本部 部長の徳岡さん、そして大阪営業所の原さんにお話を 伺いました。
A.ベトナム工場は2014年からホーチミン市郊外で稼働しています。本社工場で生産してた商品の一部をベトナム工場に移管しており、材料はすべて本社工場から送り、またベトナム工場で生産した商品もベトナム国内に販売しており、ゆくゆくは東南アジア全体の拡販を目指しています。
柳瀬株式会社では、職人頼みの体制からの脱却、品質の一定化、女性作業者の増加など、金属加工業界の将来を見据えた取り組みとして、研磨作業の自動化にも力を入れています。
A.研磨現場では、熟練技能者への依存や人手不足、品質ばらつきといった課題が、年々深刻化していました。そこで、軽量でロボットへの負荷を抑えつつ、ワーク形状の違いに押付圧力を4/1000秒の高速制御で追従し、安定した押付力で高品質な研磨の自動化を実現できるエンドエフェクタのFERROBOTICSとパートナーになりました。人手不足解消と品質向上を目指す上で、研磨の自動化は必要となってきており、柳瀬取り扱い商品のFERROBOTICSであれば人の手の感覚をロボットに持たせることができます。柳瀬は研磨材メーカーとして培ってきた知見を生かし、研磨工程全体を見据えた研磨自動化事業として提案領域を拡大・発展させています。
製品一つひとつを丁寧に作り上げる手仕事と、品質を安定させる仕組みづくり。そして、人手不足や自動化といった業界共通の課題への挑戦。柳瀬株式会社は、研磨工具メーカーにとどまらず、「研磨工程そのもの」を見据えた提案を続けています。その姿勢こそが、長年にわたり現場から選ばれ続けてきた理由なのだと、今回の工場見学とインタビューを通して実感しました。
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