

FSK(株式会社エフエスケー)は、国内シェア60%を誇る軸付砥石のリーディングカンパニーです。 一般鋼はもとより、特に難削材の研削において優れた性能を発揮します。 航空機エンジンのタービンブレードや自動車のターボチャージャーなどの加工に用いられるなど、厳しい要求に応える分野で長年の実績を誇ります。 FSKの軸付砥石は精密な加工を必要とする様々な業界で信頼され、その技術力と品質に裏打ちされた製品で、難削材の加工における新たな可能性を切り拓いています。 多様な用途に対応可能なFSKの軸付砥石をぜひご覧ください。

軸付砥石 RSシリーズ
超耐熱合金、チタン合金などの難削材料に優れ発熱を抑えて焼けを防止。

軸付砥石 SPHシリーズ
インコネル、ハステロイなどの超耐熱合金、チタン合金などの難削材料に優れた研削性能。

軸付砥石 SPシリーズ
ビトリファイド製の軸付砥石です。細かい箇所の研削に適しております。

軸付砥石 PAシリーズ
淡紅色アルミナ(PA), WAより形状保持力に優れるため、難削材などに用いられます。
研削・研磨用語集
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軸付砥石とは
軸付砥石とは、砥石と金属製の軸が一体となった砥石です。リューターやハンドグラインダーなどの手持ち式の回転工具に装着して研削・研磨を行うのが一般的です。
小型かつ軽量であるため精密な加工に向いています。砥石の形状も多岐にわたるため様々な目的に合わせて使用できます。
国内シェアトップのFSKでは18種の形状から最適な砥石を選ぶことができます。

オーバーハングが長いと振動の増加、強度の低下、精度の低下が起こる場合があります。加工対象が深い位置にありやむを得ずオーバーハング長を長くする場合はそれに応じて回転数を下げて使用する必要があります。
難削材とは
難削材とは、切削が難しい材料の総称です。硬い、変形しやすい、粘性が高い、熱伝導率が悪い、発火・引火がしやすいなど様々な特性により、一般的な切削工具では効率的に加工することが困難です。
一方、一般鋼材に比べて強度や耐久性、耐熱性などの機械的性質に優れており、航空機や自動車、医療機器など、変形や破砕、破断が許されない厳しい条件下でも高い性能を発揮するため、現代社会には欠かせないものとなっています。
代表的な難削材としてはステンレス、チタン、インコネル、ハステロイなどの合金や炭素含有率の高い工具鋼が挙げられます。
合金鋼は硬さや摩耗に対する強さなどを意図して上げているため、加工が難しいものがほとんどです。
上に紹介したFSKの軸付砥石はインコネルやハステロイなどのニッケル合金やモリブデン合金、各種合金鋼および工具鋼など難削材の加工に適しており、世界的に有名な企業の製品加工にも使用されています。
一般鋼とは
一般鋼とは一般鋼材の略称で、普通鋼とも呼びます。鋼に炭素以外の元素を添加しておらず、また炭素含有率が0.6%未満のものをいいます。
炭素含有率が低いほど鋼は柔らかくなるため、一般鋼は加工しやすい鋼であると言えます。その加工のしやすさから生産量も多く、非常に多くの分野で用いられています。
特殊鋼とは
特殊鋼とは、鋼に特定の性能を持たせるために、合金元素を添加したり、炭素含有率を高めた鋼材の総称です。合金鋼、工具鋼も特殊鋼に含まれます。
特殊鋼は用途に応じてさまざまな機械的性質を高めているため、一般的に難削材とされています。しかし、硫黄快削鋼のように切削性を向上させる目的で硫黄を多く含ませた鋼材もあり、これらは難削材には分類されません。
一般鋼材が汎用的な用途に適しているのに対し、特殊鋼は特定の用途に特化しているため、使用される環境や条件が大きく異なります。
一般鋼材は流通量が多く、経済的で加工性が良いため、構造部材や機械部品などの広範な用途に使用されます。
一方、特殊鋼は一般鋼よりも高い性能要件が求められる部品や、特殊な環境下に組み込まれる部品に使用されます
鋼の五元素
鋼は鉄に炭素を添加した合金ですが、炭素以外にも必ず含まれる元素があります。それらを総称して鋼の5元素といい、それぞれ様々な特性があります。
元素名 | 特徴 |
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炭素(C) | 鋼にとって最も重要な元素です。炭素の含有量によって鋼の硬さが決まりますが、多く含みすぎても脆さが出てきます。 ほとんど鋼を含まない(含有率0.02%以下)ものを純鉄といい、0.02%~2.14%を鋼鉄、2.14%~6.67%のものを鋳鉄と呼びます。それ以上の炭素を添加すると実用性に乏しくなるため、特に分類して呼ばれることはありません。 |
ケイ素(Si) | ケイ素は酸素と親和性が高いことから、ケイ素を添加すると鋼の中の酸素と反応を起こし酸素量を低下させる脱酸作用が働き、耐食性を得ることとなります。 鉄にケイ素を添加したケイ素鋼と呼ばれるものがありますが、これには炭素が0.02%以下しか含まれず鋼の定義から外れるため、ケイ素鉄とも呼ばれます。 |
マンガン(Mn) | 靭性の向上や、有害物質であるリンとの反応が良いことからその除去のために添加されます。マンガンの添加量を上げるとマンガン鋼という合金鋼となり、張力、耐摩耗性、耐衝撃性を得ることとなります。 |
リン(P) | 鋼にとっては有害な元素であり、鋼を脆くさせる性質を持ちます。特に低温時の脆さを高めます。 |
硫黄(S) | 硫黄も鋼にとっては有害であり、鉄に反応し硫化鉄を生成し融点を約300℃低くさせることで高温時の脆さを高める性質(赤熱脆性)があります。 ただし硫黄は削るのが容易な快削性を持っており、適度に硫黄を添加した硫黄快削鋼というものもあります。 |
合金鋼とは
合金鋼とは、鋼に炭素以外の元素を添加したものです。ちなみに鋼自体、鉄に炭素を加えた合金です。
炭素は含有率が高まるほど硬度や強度が増しますが、延性や靭性は減る傾向があります。それを補うために様々な特性を持った元素を添加したものが合金鋼です。
ステンレス鋼、クロム鋼、モリブデン鋼などが代表的な合金鋼として知られています。合金鋼は硬さや摩耗に対する強さなどを意図して上げているため、殆どが加工の難しい難削材に分類されます。
合金鋼の種類 | 特徴 |
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クロム鋼 | クロム鋼は鋼に少量のクロムを添加した合金鋼です。クロムの含有率が増えていくとステンレス鋼と呼ばれます。 クロムを添加することにより鋼の表面に不動態化被膜(極めて薄い酸化した膜)が形成され、耐食性が向上します。 |
ステンレス鋼 | ステンレス鋼は鋼にクロムやニッケルなどを主成分として添加した合金鋼の総称です。優れた耐食性を持ち、様々な分野で広く使われています。 ステンレスはクロムを添加したクロム系と、更にニッケルを添加したニッケル系に大別されます。それぞれフェライト系ステンレス、オーステナイト系ステンレスとも呼びます。 「錆びない」という意味のステンレスですが、その特性はクロムとニッケルによるものです。 |
ニッケル鋼 | ニッケル鋼は鋼にニッケルを主成分として添加した合金鋼の総称です。延性と靭性に優れ、また炭素鋼の弱点の一つである低温での脆性が改善されます。 ステンレスが有名ですが、9%Ni鋼と言われる、ニッケルを9%添加した合金鋼もよく知られています。 9%Ni鋼は低温での機械的性質(硬さ、強度、延性、靭性など)が優れており、-162℃の超低温ガスであるLNGのタンクにも用いられています。 通常、炭素鋼は常温の場合体心立方格子構造ですが、ニッケルを多く(8%以上)添加することで面心立方格子構造に変化し、様々な特性を得ることになります。 |
モリブデン鋼 | モリブデン鋼は鋼にモリブデンを主成分として添加した合金鋼の総称です。クロモリとして知られるクロムモリブデン鋼が特に有名です。 溶接が容易でありながら強度や耐摩耗性に優れているため、自転車や自動車のフレームおよび部品など、幅広く使われています。また耐食性のあるクロムも含んでいるため、ステンレスほどではありませんがサビに強い鋼材と言えます。 |
マンガン鋼 | マンガン鋼は鋼にマンガンを主成分として添加した合金鋼の総称です。低マンガン鋼と高マンガン鋼に分けることができ、低マンガン鋼は張力に優れているため橋梁などに、高マンガン鋼は耐摩耗性と耐衝撃性に優れているため鉄道のレールや鉱山機械などに用いられます。 またマンガンはニッケルと同様に面心立方格子構造の元素であるため、高マンガン鋼もまた面心立方格子構造を持ちます。 高マンガン鋼はハイマンガンとも呼ばれます。 |
バナジウム鋼 | バナジウム鋼は鋼にバナジウムを主成分として添加した合金鋼の総称です。硬度、靭性、耐摩耗性、耐食性などの機械的性質に優れるのが特徴です。 バナジウム鋼にさらに別の元素を添加し、クロムバナジウム鋼やモリブデンバナジウム鋼として用いられるケースも多くあります。 |
タングステン鋼 | タングステン鋼は鋼にタングステンを主成分として添加した合金鋼の総称です。非常に高い硬度と金属の中で最も高い融点が特徴です。 切削工具や金型などから半導体の配線まで多くの分野で使用されていますが、加工がトップクラスに難しいのも特徴です。高速度鋼(HSS)や超硬合金の一部としても使用されます。 |
コバルト鋼 | コバルト鋼は耐食性や耐摩耗性に優れており、包丁やハサミなどに用いられます。コバルトはレアメタルであるため、ステンレス包丁よりは概ね高価となります。 |