
砥石の三要素
砥石の三要素とは、 砥石の性能や特性を決定する基本的な構成要素で、砥粒、結合剤、気孔を指します。
砥粒
砥粒は研磨や研削に使用される粒状の材料で、加工したい対象を表面を削ったり磨いたりするために用いられます。
砥粒の種類や粒度(粗さ)は、研削作業の性能に大きな影響を与えます。例えば、硬い材質の砥粒(ダイヤモンドやCBN)は、硬い素材を効率的に研削するために使用されます。
また、粒度が細かい砥粒ほど、仕上げや精密研削に適しています。これらの選択肢が、最適な研削結果を得るための鍵となります。
結合剤
結合剤は、砥粒を結合し砥石の形状を維持する役割があります。代表的な結合剤にビトリファイド(V)、レジノイド(B)、ゴム(R)、メタル(M)、電着(P)があります。
結合剤も砥石の切れ味や寿命にとって大きく関係しています。結合剤が強すぎると目詰まりを起こし、反対に弱いと砥粒が早期脱落を起こしやすくなります。切れ味が良いものは摩耗が早いため寿命が短く、寿命が長いものは切れ味が悪いといった逆相関関係があります。
気孔
気孔は、砥石の中に存在する空隙ですが、単なる空隙ではなく、切りくずの排出による目詰まり防止や研削液の保持による冷却効率向上、砥粒脱落時の衝撃緩和といった重要な役割を果たします。 ただし、気孔が多すぎると砥石の強度が不足し、破損しやすくなるため、適切な気孔率を見定めることが必要です。
その他の要素
砥石の5因子
砥石を構成する要素には、粒度、結合度、組織があり、これに砥粒と結合剤を加えて砥石の5因子といいます。
補強材
日本レヂボンで製造している砥石には、3要素に加えて補強材を重要な構成要素としています。砥石の割れや飛散を防ぐため、ガラス繊維の編み物に樹脂を含浸させた複合材料が使われています。